健康被害の情報:国立健康・栄養研究所HPより
(外国のバイアグラ関係成分含有のサプリメントの注意喚起は掲載していません)

感染予防によいと話題になっている食品・素材について

1月7日 エルダーベリー(更新)

 エルダーベリーが新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) に対して効果があるようにうたう宣伝が見受けられますが、現時点ではそのような効果は確認されていません。

同じウイルス性感染症であるインフルエンザの予防に対する効果を検討した論文を検索したところ、論文は見つかりませんでした。

エルダーベリーは風邪に良いと言われていることから、風邪や上気道感染症への効果を調べたところ、インフルエンザで見られる症状の軽減や、改善するまでの日数の減少が認められた論文が2報見つかりました。また、風邪への効果でみると、海外旅行者で風邪症状の軽減が認められましたが、累積罹患率 () 、罹患日数に影響は認められなかったという論文が1報ありました。

https://hfnet.nibiohn.go.jp/ 

 

LINK de DIET(2020/12/272021/1/9)より

① ワインとチーズが認知機能低下を抑えるのに役立つかもしれない

赤ワインとチーズを多く含む食事をしている人は、認知機能の低下が少ないようだ、という米国アイオワ州立大学からの研究報告。研究チームは、英国バイオバンクから抽出した高齢者1,787人のデータを解析した。バイオバンクは50万人の英国人が遺伝子情報など医学情報を登録している世界最大のデータベースである。解析の結果、チーズの摂取が、加齢に伴う認知問題に対して最も保護的に作用する食品であることが示唆されたという。またアルコール、特に赤ワインの毎日の摂取が認知機能の改善に関連していた。さらに、仔羊肉の毎週の摂取は(他の赤肉は不可)長期的な認知能力の改善する効果があった。アルツハイマー病のリスクが高い個人には塩分添加が、認知リスクを高めたという。

https://content.iospress.com/articles/journal-of-alzheimers-disease/jad201058

 

② 砂糖が若者の空腹抑制ホルモンに与える影響

同量のブドウ糖(血糖)に比べて、ショ糖(砂糖)は、空腹感を抑制するホルモンを減らす効果が強いようだ、という米国サザンカリフォルニア大学ケック医学校からの研究報告。研究チームは、18-35歳の69名を対象に、ショ糖またはブドウ糖を含む飲料を、別々の日に摂取してもらって、体内のホルモン変化を測定した。実験の結果、若年成人がショ糖を含む飲料を摂取したとき、同量のブドウ糖を含む飲料を摂取した時と比べて、空腹感を抑えるホルモンの分泌量が少なくなることが明らかになった。同時に、参加者の体重や性別などの個々の特性が、糖に対するホルモン反応に影響を与えることも明らかになったという。

https://academic.oup.com/jcem/advance-article-abstract/doi/10.1210/clinem/dgaa865/6017471?redirectedFrom=fulltext

 

③ ビタミンDの摂り過ぎと、高齢者の転倒リスクの関連性

ビタミンDは健康な骨の形成に役立つことで知られるほか、筋力を高める可能性も示されているが、サプリメントによって摂り過ぎると、高齢者の転倒リスクが高まってしまうという。米・ジョンズホプキンズ大学の研究。予備研究では、ビタミンDが筋力を高め、バランスを改善する可能性があることが示されている。アペル教授は、STURDY(転倒の減少とビタミンDを理解するための研究)と呼ばれる自身の研究で、ビタミンDサプリメントの投与量が2,000および4,000 IU /日という高用量の場合、米国で割り合い一般的な、サプリメントによるビタミンD服用量である1,000 IU /日と比べて転倒のリスクを高めるようであったという。また、1,000IU /日以上の方が200IU /日よりも深刻な転倒や転倒による入院例が多かった。本試験は2段階で行った。まず第1段階として、参加者(70歳以上)は、ビタミンD4つの用量(200 IU /日(対照量)、1,000 IU /日、2,000 IU /日、および4,000 IU /日)のいずれかに割り当てた。3つの高用量群の転倒率を比較すると、1,000 IU /日群は、2,000 IU /日および4,000IU /日群よりも転倒率が低かった。そのため、1000 IU /日を、確認段階とも呼ばれる第2段階で試験する用量とした。確認段階では、高用量群(1,000 IU /日)と対照群(200 IU /日)との転倒率を比較したところ、1,000 IU /日群の方が200IU /日群よりも転倒率が高いことを発見した。

https://www.acpjournals.org/doi/10.7326/M20-3812

 

④ 褐色脂肪をもつ成人の慢性疾患リスクについて

1割の成人が、検出可能な褐色脂肪細胞を保持しており、肥満の有害影響から保護され、2型糖尿病、心臓病などのリスクが低い傾向があるようだ、という米国ロックフェラー大学病院からの研究報告。過剰なエネルギーを貯蔵する白色脂肪とは対照的に、褐色脂肪およびベージュ脂肪は、エネルギーを燃焼して熱産生する脂肪細胞である。研究チームは、52,487名の患者の134,529件の18F-FDG(フルオロデオキシグルコース)PET-CTスキャン画像を解析した結果、約10%の患者に検出可能な褐色脂肪が存在することを発見した。患者は、寒冷曝露、運動、カフェインなど褐色脂肪活性を高めるものを止めるように指導されている可能性があるため、この数字は過小評価の可能性が高いという。褐色脂肪細胞が検出された患者は、されなかった患者に比べて、2型糖尿病が少なく(4.6%対9.5%)、異常コレステロールが少なかった(18.9%対22.2%)。さらに、褐色脂肪が検出された患者は、高血圧、うっ血性心不全、冠動脈疾患のリスクが低めであることが明らかになったという。この観察結果は、先行研究では知られていなかったものである。褐色脂肪は、肥満のネガティブな健康影響を打ち消すように働くことも明らかになったという。一般的に、肥満者は、心臓および代謝系の疾患リスクが上昇するが、研究チームは褐色脂肪が検出された肥満者は、非肥満者と同程度の有病率であることを見出したという。

https://www.nature.com/articles/s41591-020-1126-7

 

⑤ 逆流性食道炎、大幅に軽減する5つの生活習慣

中~高強度の運動や適正な食生活など、5つの生活習慣を順守することで、多くの人が悩む逆流性食道炎をかなり抑制できそうだという。米・マサチューセッツ総合病院の研究。女性の健康に関する研究のうち、最も長期に渡るものの1つとして知られるNurses’Health Studyの結果から、運動など5つの生活習慣によって逆流性食道炎の症状に著しい効果のある可能性が示された。逆流性食道炎を持つ人は多く、米国では人口の約3分の1にも上るとされる。主な症状は胸焼けであり、多くの場合は投薬治療が行われる。しかし、この新しい研究は、5つの生活習慣の順守により症状が大幅に改善され、一部の患者では投薬が不要になる可能性が示唆されている。

5つの生活習慣を遵守する>

・標準体重の維持

・禁煙

・中~高強度の身体活動を130分以上

・コーヒー、紅茶、炭酸飲料は12杯まで

・「賢明」な食事

Nurses’Health Study IIは、116千人以上を対象として1989年に開始された米国の全国的な調査であり、参加者は年に2回の詳細な健康アンケートに回答することとなっている。本研究では、20052017年に42歳から62歳の約43,000人の女性を対象に逆流性食道炎または胸焼けの症状について質問した際のデータを解析している。研究者らは、5つの生活習慣についてそれぞれ、逆流性食道炎の症状が出るリスクを低下させる可能性を推定したが5つすべてを順守することで、症状を全体的に37%減らせることを発見した。順守する数が多いほど、症状が出るリスクは低くなったという。一般的な胸焼け治療(プロトンポンプ阻害薬とH2受容体拮抗薬)を受けている人では、5つの生活習慣の順守により症状が軽減された。

https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/article-abstract/2774728