健康被害の情報:国立健康・栄養研究所HPより
(外国のバイアグラ関係成分含有のサプリメントの注意喚起は掲載していません)

 

オーストラリアTGAが鉛などを含むアーユルヴェーダ製品に注意喚起(9月29日)

・注意喚起および勧告内容
 2020年9月25日、オーストラリアTGA(Therapeutic Goods Administration)が鉛などを含むアーユルヴェーダ製品「Manasmithra Vatika(Manasamitram Pills)」に注意喚起。オーストラリアTGAは当該製品を使用しないように、また、使用していた場合は医療機関を受診するように勧告。

・解説
 アーユルヴェーダ製品としてニューサウスウェールズ州とビクトリア州で流通していた当該製品に高濃度の鉛やその他の重金属が含まれるという報告を受け注意喚起している。現在のところ、当該製品との因果関係が疑われる健康被害については不明。オーストラリアTGAは、当該製品を使用しないように、また、使用していた場合は医療機関を受診するように呼びかけている。

 

米国FDAが、がんへの効果を標榜した製品に注意喚起(10月2日)

・注意喚起および勧告内容
 2020年9月4日、米国FDA(U.S. Food and Drug Administration)が、がんへの効果を標榜した製品に注意喚起。

・解説
 インターネットやFacebook、Instagramなどのソーシャルメディアでがんへの効果をうたっている錠剤やカプセル、粉末、クリーム、茶、オイルなどの製品はFDAの承認がなく、表示される効果は虚偽であり、製品によっては危険な成分が含まれている可能性もある。
 これらは、「自然な」治療製品や、ダイエタリーサプリメントとして偽って表示されていることが多く無害な印象を与えるが、適切な治療を受ける機会を遅らせることで害を及ぼす可能性があるとし、「すべてのがんに効く」「化学療法より効く」など、がんに対する治療効果をうたう製品に特徴的な広告文の例をあげ、注意喚起している。

 

「新型コロナウイルス感染症の予防にビタミンDが効く」等の情報に注意(10月2日)

 ビタミンDがインフルエンザに対して限定的な予防効果を示した論文を用いて、ビタミンDやビタミンCが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対しても効果があるようにうたう宣伝が見受けられますが、現時点ではそのような効果は確認されていません。
 具体的には、ビタミンDのインフルエンザ予防に対する有効性を検討した論文1報(2008/2009シーズン)では、学童においてA型インフルエンザ罹患率の低下に影響が認められましたが、同論文では、B型インフルエンザの罹患率に影響は認められませんでした。
 ビタミンDの気道感染症予防に対する有効性を検討した論文3報では、発症リスク等に影響は認められず、もう1報は発症リスクの増加、症状の持続期間の延長が認められたという内容でした。また、メタ分析(複数の試験を総合的に評価した結果)2報では、急性呼吸器感染症の発症リスク低下との関連が認められた報告と、急性呼吸器感染症の罹患率に関連が認められなかった報告が存在しています。
 現時点では、インフルエンザに対して「ビタミンDが効く」といえる十分な情報は見当たりません。ましてや、新型コロナウイルス感染症に対して検討した論文は見当たりません。健康情報の誤った解釈にはご注意ください。

 →国立健康・栄養研究所>「健康食品」の安全性・有効性情報>
   https://hfnet.nibiohn.go.jp/

 

「LINK de DIET」より

〇大腸がん患者のコーヒー消費と生存の関連性の調査

 1日2杯以上のコーヒーの摂取は、大腸がん患者の生存率を高める可能性があるようだ。米国メイヨ-クリニックなどからの研究報告。カフェイン抜きのコーヒーにも有意な関連性が認められたという。
 研究チームは、セツキシマブとベバシズマブの有効性を検証した既に完了した第III相臨床試験『Cancer and Leukemia Group B (Alliance)/SWOG 80405』に参加した1,171名の進行性または転移性大腸がん患者を対象として前向き観察的コホート研究を行った。データは2005年10月27日から2018年1月18日に収集され、トータル、デカフェ、カフェイン入りの各コーヒー摂取量(1日のカップ数)と生存率の関係が解析された。対象者の平均年齢は59歳、694人が男性、平均追跡期間は5.4年だった。1,092名が死亡または病気が進行した。
 解析の結果、コーヒー摂取量の増加は、がんの進行および死亡を低下させたことが明らかになったという。

 →LINK de DIET>ニュースセレクト(2020.9.30)>
   https://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=72760&-lay=lay&-Find.html

 

飲酒とアルコール誘発性失神と認知症リスク

 重度飲酒は、中程度飲酒と比較して、認知症リスクを1.2倍高め、アルコール誘発性失神は、飲酒量に関係なく認知症リスクを2倍高めるようだ、という英国ユニバーシティカレッジロンドンなどからの研究報告。
 研究チームは、131,415人(平均年齢43.0歳、61.1%が女性)の参加者を含む、英国、フランス、スウェーデン、およびフィンランド(IPD-Workコンソーシアム)からの7つのコホート研究を調査した。ベースライン(1986-2012)では、参加者は18-77歳で、飲酒が報告されており、認知症と診断されていなかった。認知症検査は、平均14。4年(範囲、12.3-30.1)の追跡期間中に実施された。データ分析は、2019年11月17日から2020年5月23日までに実施された。
追跡期間中に、1,081人が認知症を発症した。潜在的な交絡因子を調整後、1週間に14単位以上のアルコールを摂取した人は、1-14単位を摂取した人に比べて、認知症を発症するリスク(ハザード比)は1.16だった。1週間に21単位以上のアルコールを摂取した人は、1-21単位を摂取した人に比べて、リスク(ハザード比)は1.22だった。
 アルコール誘発性失神についてのデータがある96,591人中、過去12カ月間にアルコール誘発性失神を経験したのは10,004人だった。アルコール誘発性失神を経験した男性は、そうでない男性に比べて、認知症のリスク(ハザード比)は、2.86、女性の場合は2.09だった。開始から10年の追跡期間を除くとハザード比は1.86だった。
 アルコール誘発性失神のない中程度(週1-14単位)の飲酒者を対照とした場合、アルコール誘発性失神のある人は、中程度飲酒者の場合でハザード比は2.19、重度飲酒者の場合で2.36だった。

 →LINK de DIET>ニュースセレクト(2020.10.2)>
   https://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=72815&-lay=lay&-Find.html