健康被害の情報:国立健康・栄養研究所HPより
(外国のバイアグラ関係成分含有のサプリメントの注意喚起は掲載していません)

 

シンガポールHSAが医薬品成分(シブトラミンなど)を含む製品に注意喚起(6月23日)

・注意喚起および勧告内容
 2020年6月22日、シンガポールHSA(Health Science Authority)が医薬品成分(シブトラミンなど)を含む3製品に注意喚起。当該製品との因果関係が疑われる健康被害が報告されている。

 製品名:Clinic K / 検出された成分:シブトラミン
 製品名:RO Slim Booster / 検出された成分:シブトラミン
 製品名:Rozell Detox / 検出された成分:センノシド

・解説
 痩身効果を標榜してインターネットショッピングサイトやFacebook、インスタグラムなどを介して販売されていた当該製品を分析したところ、医薬品成分のシブトラミン、センノサイドが検出された。
 アミノ酸や緑茶エキスなどの自然原材料を謳い販売されていた「Clinic K」を摂取した複数の消費者が、頻拍、食欲不振、極度の口渇等を訴えた。そのうち1名(40代女性)は、摂取二日後にこれらの症状を呈し、摂取を中止してからも症状が数週間続いた。当該製品を分析したところ、以前に許可された最大用量の2倍のシブトラミンが検出された。当該製品の販促物には、「製品中のカフェイン」により、吐き気、頻脈等を起こすおそれがある旨の注意表示がされていた。
 果物粉末や果物エキスなど自然製品として販売されていた「Rozell Detox」を摂取した消費者が、大量の発汗や頻脈を生じ、当該製品を分析したところシブトラミンが、当該製品とセット販売されていた「RO Slim Booster」を分析したところセンノシドが検出された。
 シンガポールHSAは、消費者に対し、「結果を保証する」、「減量を加速」、「副作用がない」など大げさに有効性や安全性を謳う健康製品を使用しないように注意を促している。

 

米国FDAが根拠のない健康強調表示をした製品の自主回収情報を公表(6月24日)

・注意喚起および勧告内容
 2020年6月23日、米国FDA(U.S. Food and Drug Administration)が根拠のない健康強調表示をした製品「Anti-Viral Immune Enhancement Capsules」の自主回収情報を公表。

・解説
 当該製品はプエルトリコの小売店で流通していたが、ロットNo.1493、1499(使用期限:2023年4月)、ロットNo.1513、1515(使用期限:2023年5月)の製品に「コロナウイルスとインフルエンザの感染対策に役立つ」と根拠のない健康強調表示をしていたことが判明した。このため、当該ロットを対象に、業者(Golden Nutrition Inc.)による自主回収が実施されている。現在のところ、当該製品との因果関係が疑われる健康被害については報告されていない。

 

米国FDAとFTCが新型コロナウイルス対策に関連した虚偽の宣伝を行う製品に注意喚起(6月26日)

・注意喚起および勧告内容
 2020年6月18日、米国FDA(U.S. Food and Drug Administration)とFTC(Federal Trade Commission)が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を予防または治療するなど虚偽の宣伝を行う製品に注意喚起。業社に販売停止を警告した。

・解説
 当該製品は、カンナビジオール(CBD)を含む製品で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を予防または治療するなど虚偽に謳って販売されていた。米国ではFDAの承認なくCOVID-19への有効性を表示して販売することは違法として、業者(Project 1600 Inc.)に改善するよう警告した。
 現在のところ、当該製品摂取との因果関係が疑われる健康被害については不明であるが、FDAは消費者に対して、COVID-19の予防や治療、症状緩和などを標榜する製品には十分に注意するよう注意喚起している。

 

コラム紹介

・有機ゲルマニウムについて
 「有機ゲルマニウム」という名前の健康食品が、免疫力向上、疲労回復、アンチエイジングなど、さまざまな効果を宣伝して販売されています。このような健康食品をドラッグストアやインターネットで見かけたことはありますか。
 ゲルマニウムは、海水や土壌、鉱物に含まれる物質で、食べると有毒な無機ゲルマニウムと、健康食品に使われる有機ゲルマニウムがあります。有機ゲルマニウムは、植物性の食品や飲料水中にもわずかですが含まれています。しかし、たくさん摂ったり、間違って無機ゲルマニウムを摂ることにより体調不良を起こすため、厚生労働省は注意を呼びかけています。

 

 →国立健康・栄養研究所>「健康食品」の安全性・有効性情報>
   https://hfnet.nibiohn.go.jp/

 

「LINK de DIET」より

妊娠「前」の野菜摂取と早産のリスク

 妊娠する前に特定の野菜を豊富に摂取していた女性において、早産リスク低下との関連が示唆された。特に未産婦でこの傾向がみられるという。豪クイーンズランド大学の研究。
 早産とは妊娠37週以前の出産を指し、豪州においては子供の主要な死因になっているほか、年間出生数の8.5%が早産で、この割合は上昇傾向にあるという。この研究では約3500人の女性の食事を分析したところ、妊娠前にニンジン、カリフラワー、ブロッコリー、カボチャ、キャベツ、インゲンマメ、ジャガイモを豊富に摂取していると、無事に妊娠37週以降に入ってからの出産に結び付きやすいことが明らかになった。
 「女性は妊娠前にカルシウムや鉄などといった胎盤や胎児の組織の発達に重要な、特定の貯蔵された栄養素に左右されます。赤ちゃんを妊娠した後、より健康的な食事を始めても遅すぎるのかもしれません。なぜなら、赤ちゃんは妊娠前期が終わるまでに完全に形作られるからです」。

 →LINK de DIET>ニュースセレクト(2020.6.22)>
   https://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=71050&-lay=lay&-Find.html

 

漬物中の細菌は虫歯を防ぐことができる?

 中国の漬物に由来するプロバイオティクスが、虫歯を防ぐことができるかもしれない、というイスラエルのネゲヴ・ベン=グリオン大学と中国の成都大学からの研究報告。
 漬物は、中国南西部の食事の不可欠な部分である。果物や野菜を発酵させると、健康な細菌が天然の糖を分解する。これらの細菌はプロバイオティクスとしても知られ、食品を保存するだけでなく、免疫系の制御、腸内細菌叢の安定化、コレステロール値の低下、虫歯の抑制など、多くの利点を提供する。今回発表された研究によると、四川の漬物で見つかった乳酸菌(L. plantarum K41)の菌株はStreptococcus mutansを98.4%減少させた。S.mutansは、虫歯の主要な原因菌である。
 研究チームは、中国南西部産の14種類の四川漬物を評価した。54の異なる乳酸菌株を抽出し、そのうちの1つであるL. plantarum K41が虫歯の発生率と重症度を有意に低下させることを発見した。K41は酸や塩に対しても高い耐性を示した。これは、厳しい口腔状態に対するプロバイオティクスとしてのもう1つの利点であるという。乳製品に添加することで潜在的な商業的価値を持つ可能性がある。

 →LINK de DIET>ニュースセレクト(2020.6.23)>
   https://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=71065&-lay=lay&-Find.html

 

腸内細菌叢、コレステロール低下薬で改善か

 最も一般的なコレステロール降下薬の1つ・スタチンによって特定の腸内細菌叢のタイプが改善されたことが明らかになった。スウェーデン・イェーテボリ大学など14のグループによる共同研究。
 以前より、腸内細菌叢とさまざまな代謝関連および心血管疾患との関連が発見されているが、今回の研究では、スタチンを摂取した被験者たちの腸内細菌叢の改善が示された。直接的なメカニズムは特定されていないものの、この結果は疑う余地のないものだ、と研究グループは自信をみせている。彼らの共同研究グループによるプロジェクトでは、代謝および心血管疾患の程度がさまざまな2,000人以上の欧州人を対象とし、綿密な調査がなされている。
 腸内細菌叢は人それぞれ異なっているが、細菌の構成や数によっていくつかの型にグループ分けされており、エンテロタイプと呼ばれている。そのうちの一つ、「Bact2」型には、フェカリバクテリウムなどの抗炎症細菌があまりみられない。これらの細菌には、免疫システムを強化する働きがある。Bact2は、炎症性腸疾患(IBD)、多発性硬化症、うつ病の患者に多く見られるエンテロタイプだ。
 本研究では、このタイプは肥満者(18%)の方が、非肥満者(4%)よりもはるかに多いことが発見された。また今回初めて、スタチン療法を受けた被験者群でBact2を持つ人の割合が減少し、より正常な腸内細菌叢がもたらされるというスタチンのプラスの効果が明らかになった。これとともに、様々な研究結果が、将来、薬剤を用いて腸内細菌叢を変化させる新しい治療法を切り開いていく。

 →LINK de DIET>ニュースセレクト(2020.6.23)>
   https://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=71067&-lay=lay&-Find.html