◆大学・研究機関等の公表より

○日本人の軽度認知障害からアルツハイマー型認知症への移行に血清カルシウム低値が関連することを同定 (東京大学医学部付属病院)
 ものわすれを主症状とする軽度認知障害の被験者234名の認知機能を最長3年間観察したところ、約半数の被験者が3年のうちにアルツハイマー型認知症へ移行・進行していることが確認されました。
 このアルツハイマー型認知症への移行に関与する因子をさまざまに検討した結果、観察開始時点での血液中のカルシウム値が正常範囲ながらも低め(血清カルシウム値が補正後9.2 mg/dL未満)であることが関連因子として見出されました。
 →東京大学医学部付属病院
  >【プレスリリース】 慢性の脳虚血がアルツハイマー病を加速させるメカニズムを解明(2019年2月26日)
  http://www.h.u-tokyo.ac.jp/vcms_lf/release_20190225.pdf

○カカオポリフェノールの継続摂取が、閉経後女性における糖代謝改善の可能性と、血圧とコレステロールの低下を確認 (東京医科大学・(株)明治)
 カカオポリフェノールの継続摂取が、閉経後の女性において、インスリン抵抗性を改善する可能性と、血圧と悪玉コレステロールの改善効果を確認しました。
 →東京医科大学
  >【プレスリリース】学校法人東京医科大学(本学:循環器内科)と株式会社明治の共同研究において、カカオポリフェノールの継続摂取が、閉経後女性における 糖代謝改善の可能性と、血圧とコレステロールの低下を確認 (2019年2月28日)
 https://www.tokyo-med.ac.jp/news/media/docs/20190228pressrelease.pdf

 

◆国立健康・栄養研究所HPより

○「花粉症対策について」
 同サイト中「話題の食品成分の科学情報」中の上記記事が更新されています。
 →国立健康・栄養研究所>話題の食品成分の科学情報>花粉症対策について(Ver.190301)
 https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail885.html

 

◆「LINK de DIET」より

○集中的な血圧管理は認知症のリスクを軽減
  高齢者の集中的な血圧管理は、軽度認知障害(MCI)の発症を有意に低下させるようだ、という米国ウェイクフォレスト医科大学からの研究報告。

 研究チームは、9,361名の高血圧患者を対象に、ランダム化臨床試験を実施した。収縮期血圧を介入群は集中的なケアによって120mmHg以下に、対照群は通常ケアによって140mmHgにすることを目標に治療を実施した。
 平均5.11年の追跡期間中、1000人年あたり集中管理群と対照群で各々7.2人と8.6人が認知症と診断された。この差は統計的に有意ではなかった。けれども、集中管理群は、対照群に比べてMCIの発症が1000人年あたり14.6人対18.3人と、有意に低下した。またMCIとおそらく認知症(Probable dementia)を足した発症率は、1000人年あたり20.2人対24.1人で、こちらも有意に低下したという。
 「集中管理群では認知症が15%低下したが、統計的に有意ではなかったことには失望させられた」と主任研究者のジェフ・ウィリアムソン教授は述べている。
 →「LINK de DIET」>集中的な血圧管理は認知症のリスクを軽減(2019年2月28日)
   http://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=66219&-lay=lay&-Find.html

○全粒穀物、食物繊維は、肝細胞がんのリスクの低下と関連している!?
 24年に渡って対象者を追跡した長期疫学研究において、全粒穀物と食物繊維の摂取と肝細胞がんのリスクには関連が見られることが明らかになった。米国ブリガム婦人病院などからの研究報告。

 研究チームは、米国の2つの大規模コホートである看護師健康研究と医療専門職追跡研究の参加者125,455人(女性77,241名、男性48,214名、平均年齢63.4歳)のデータを解析した。
 全粒穀物、食物繊維の摂取について食物摂取頻度調査を4年ごとに実施した。コックス比例ハザードモデルを用いて、食事と肝細胞がんのリスクが解析された。
 平均24.2年の追跡調査期間中に141名が肝細胞がんと診断された。全粒穀物の摂取の増加は、肝細胞がんのリスクの低下と有意な関連がみられた(ハザード比0.63)。
 同様に、ブラン(ふすま)の摂取量の増加は、肝細胞がんのリスクの低下と関連がみられたが、これは統計的に有意ではなかった(ハザード比0.70)。胚芽にはそのような関連はみられなかった。
 穀類の食物繊維の摂取増加は、肝細胞がんのリスク低下と関連がみられたが、統計的に有意ではなかった(ハザード比0.68)。果物と野菜の食物繊維については、そのような関連は見られなかったという。
 全粒穀物の摂取増加は、そして恐らく穀物性食物繊維とブランの摂取増加についても、米国成人集団において肝細胞がんのリスク低下と関連している可能性がある、と研究チームは結論付けいている。
 →「LINK de DIET」>全粒穀物、食物繊維は、肝細胞がんのリスクの低下と関連している!?(2019年2月25日)
  http://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=66197&-lay=lay&-Find.html

○ダイエット飲料は閉経後の脳卒中と関連しているかも
 閉経後女性において、複数のダイエット飲料を摂取することは、微小動脈の閉塞による脳卒中リスクの上昇と関連しているかもしれない。米国アルバートアインシュタイン医科大学からの研究報告。

 研究チームは、女性健康イニシアチブ研究に参加した開始時50-79歳だった81,714名の閉経後女性の平均11.9年間の追跡調査データを解析した。データは、年齢、高血圧、喫煙などの因子について調整された。
 ダイエット飲料を週1回未満または全く飲まない女性に比べて、1日に2-3回以上人工甘味料の添加された飲料を摂取する女性は、
 ・脳卒中の発症リスクが23%高かった
 ・虚血性脳卒中の発症リスクが31%高かった
 ・心疾患(致死的および非致死的心筋梗塞)の発症リスクが29%高かった
 ・全死因による死亡リスクが16%高かった
 という。特に
 ・心疾患と糖尿病の既往のない女性においては、小動脈閉塞虚血性脳卒中のリスクが、2.44倍
 ・BMI30以上の肥満で心疾患のと糖尿病の既往のない女性においては、血栓形成性脳卒中のリスクが、2.03倍
 ・アフリカ系米国人で心疾患のと糖尿病の既往のない女性においては、血栓形成性脳卒中のリスクが、3.93倍
であったという。
 「肥満女性は、低カロリーダイエット飲料を飲む傾向が高いかもしれないが、我々の研究結果は、ダイエット飲料には脳卒中や心疾患のリスクがないわけではないことを示唆している」と筆頭研究者のヤスミン・モサヴァ=ラマニ博士はコメントしている。
 →「LINK de DIET」>ダイエット飲料は閉経後の脳卒中と関連しているかも(2019年2月25日)
 http://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=66195&-lay=lay&-Find.html