◆大学・研究機関等の公表資料より

〇日本における子宮頸がんの動向が明らかに
  大阪府がん登録データから見えた現実 (大阪大学)
 大阪府がん登録データを用いて日本における子宮頸がんの動向を解析したところ、子宮頸がん患者数は2000年を境に有意に増加しており、子宮頸がんのうち特に腺癌では30歳代以下の若年層で増加していることが分かった。
 子宮頸部のみにがんが限定されている限局性のケースにおいて相対生存率は近年改善されている一方、この限局性のケースでは、若年層では放射性治療が効きにくいことが判明した。
 → http://www.med.osaka-u.ac.jp/activities/results/2019year/yagi-ueda-201902

〇漢方薬による副作用の原因物質を発見 (名古屋市立大学)
 漢方薬を使用したときに高い頻度で発症する 副作用の偽アルドステロン症が、生薬カンゾウに含まれるグリチルリチン酸の代謝産物18β-グリチ ルレチニル-3-O-硫酸により引き起こされる可能性が高いことを発見しました。
 → http://www.nagoya-cu.ac.jp/about/press/press/release/files/20190206/190207-1.pdf

 

◆「LINK de DIET」より

〇シフト勤務は不健康な生活習慣の糖尿病リスクをさらに高める!?
 (2019.2.4)
 中国・華中科技大学の研究チームは、不健康な生活習慣とシフト勤務を合算した2型糖尿病のリスクが、個別のリスクよりも実質的に高いことを発見した、と「英国医学雑誌(BMJ)」に発表した。
 研究チームは、2つの長期大規模疫学研究である、米国の女性看護師を対象にした看護師健康研究と看護師健康研究IIのデータを解析した。
2型糖尿病、心血管疾患、がんのない143,410人の女性を1976年および1989年に集め、医療記録、生活習慣を定期的に継続調査した。
 看護師は定期的に夜間勤務をすることが多いが、本研究では、通常の昼間勤務と夕方勤務に加えて、月に3晩以上の夜間勤務をする者をシフト勤務者とした。
 不健康な生活習慣は、次の4つの因子で定義した。すなわち肥満(BMI25以上)、喫煙、中高強度の運動が1日30分未満、貧しい食生活(果物、野菜、ナッツ、全粒穀物が少なく、加工肉、トランス脂肪、糖分、塩分が多い)である。
 22-24年の追跡調査期間中に、10,915人が2型糖尿病と診断された。

 データ解析の結果、5年間のシフト勤務で、2型糖尿病の発症リスクが1.31倍高まることが明らかになったという。
 不健康な生活習慣によって、2型糖尿病の発症リスクは2.3倍高まることが明らかになった。
 4つの不健康な生活習慣のどれかひとつを持ち、シフト勤務をする女性は、2型糖尿病の発症リスクが2.83倍高まることが明らかになった。

 このリスクは、シフト勤務のリスクと不健康な生活習慣のリスクを単純に足したよりも高いことから、両者の間にはなんらかの相互作用があることが示唆された。
 研究チームは、リスクのうち、17%はシフト勤務によって説明できるとしている。71%は不健康な生活習慣で説明できる。残りの11%が両者の相互作用に関連して付加されたリスクであるという。
 → http://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=65956&-lay=lay&-Find.html

〇カフェイン入り飲料+ハードな運動+猛暑=腎臓病リスク?
 (2019.2.5)  
 猛暑の中で運動をする際の水分補給にカフェイン入り加糖飲料を飲むと腎臓病のリスクとなるおそれがあるという。米国ニューヨーク州立大学バッファロー校の研究。
 この研究では健康な成人を対象に、猛暑の中での農作業を想定し、疑似的に室温35度の実験室内で運動をしてもらうこととした。運動の内容は30分間のトレッドミルに続き3種類×各5分間の重量挙げ、計45分間の運動と15分間の同室内での休憩を1セットとし、これを4セット連続で行った。
 休憩時間には毎回、水分補給のため市販のカフェイン入りの加糖飲料(※)か水を16オンス(=約470ml)摂取してもらった。
 また、4セット全てを終えて実験室を出た後、被験者には休憩時間に飲んだものと同じものを渡して、新たに別の飲み物を飲む前に飲み切ってもらった。その量は1Lまたは運動中に発汗で失われた体重の115%のいずれか多い方とした。
 評価指標として被験者の中心部体温、心拍数、血圧、体重、腎臓損傷のマーカーを実験の開始前、直後、24時間後に測定した。なお、全被験者に対し、7日後に同じ運動を再度行ってもらったが、その際には最初の運動の際とは飲み物を入れ替えてもらった。

 その結果、飲み物をカフェイン入り加糖飲料とした場合には血中クレアチニン濃度が高いほか糸球体濾過率が低くなること(腎臓障害のマーカーである)が明らかになった。さらに、血圧を上昇させる抗利尿ホルモン・バゾプレシンの濃度がより高く、実験中および実験後に軽度の脱水症状を示した。
 水を飲んだ場合にはこれらの一時的変化は起こらなかった。

 ※本実験で用いたカフェイン入り加糖飲料は市販のレモン・ライム風味の弱炭酸飲料。表示されている成分含有量はエネルギー480kcal/L、糖質130g/L、ナトリウム170mg/L、カリウム20mg/L、カフェイン154mg/Lとのこと。
 → http://www.nibiohn.go.jp/eiken/linkdediet/news/FMPro%3F-db=NEWS.fp5&-Format=detail.htm&kibanID=65966&-lay=lay&-Find.html