◆大学・研究機関等公表資料より

〇血中HDLと軽度認知障害・認知症との関連
  (国立がん研究センター社会と健康研究センター)
 血中HDLコレステロールが一番低いグループを基準(Q1)と比較して、血中HDL濃度が一番高いグループ(Q4)の軽度認知障害のリスクは0.47倍と、53%の低下がみられました。認知症については、基準(Q1)と比較して、基準以外のグループ(Q2-4)のリスクは0.37倍と、63%の低下がみられました。
HDLコレステロールの低い人に、HDLコレステロールを少しでも高くする生活(運動、適量飲酒、たばこを吸わない、など)をすることが、認知症を予防する可能性が示されました。
https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/8235.html

〇増加する近視に対して新たなアプローチの可能性を示唆する新発見  
 (慶応義塾大学医学部、ロート製薬)
クチナシ由来の色素成分「クロセチン」に近視進行抑制に関連する遺伝子の一つである「EGR-1」の発現量を増やす効果があること、近視誘導モデルでクロセチンが近視進行の程度を示す「眼軸長の伸長」や「屈折度数の変化」を有意に抑制することが世界で初めて確認されました。
https://www.keio.ac.jp/ja/press-releases/files/2019/1/24/190123-1.pdf

〇腸内細菌がつくる乳酸・ピルビン酸により免疫が活性化される仕組みを解明
 (国立研究開発法人日本医療研究開発機構)
乳酸菌等が産生する代謝分子の乳酸・ピルビン酸が自然免疫細胞である小腸のマクロファージに直接、作用することを発見。
 乳酸・ピルビン酸の受容体として、小腸マクロファージの細胞表面に発現するGPR31を同定。乳酸・ピルビン酸をマウスに投与すると、マクロファージが活性化し、病原性細菌に対する抵抗性が増加。
 https://www.amed.go.jp/news/release_20190124-01.html

◆LINK de DIETより

〇間欠的な断食は肥満女性の健康を改善する
 厳密にコントロールされたダイエット中に間欠的な断食を実行することは肥満女性の減量を助け健康を改善するようだ、という豪州アデレード大学からの研究報告。
 研究チームは、88名の肥満女性を対象に、注意深くコントロールされた10週間以上のダイエットを実施した。
 「持続的な制限ダイエットは、肥満女性が減量するための主要な方法である」と筆頭研究者のアミイ・ハッチンソン博士は語っている。
 「不運にも、いくつもの研究が制限ダイエットの長期にわたる順守は守るのが極めて難しいことを示唆していることから、本研究は、減量における間欠的断食の効果を調べた。」
 研究に参加した88名の女性は全てBMIが25-40の肥満女性で、年齢は35-70歳だった。ランダムに4群に分けられた。1)間欠的断食(IF)70(摂食日も必要量の70%に制限)、2)間欠的断食(IF)100(摂食日は必要量の100%)、3)制限ダイエット(DR)70、そして4)対照群とし、8週間継続した。IF群は、連続しない週3日に朝食後24時間断食した。
食事はすべて供給された。すべて脂質35%、たんぱく質15%、炭水化物50%とした。
その結果、IF70群が最も体重、体脂肪を有意に減らし、総コレステロール、LDL-コレステロールを有意に低下させた。IF100群も対照群に比べて体重と体脂肪を減らしたが、空腹時インスリン値が上昇した。
エネルギー摂取量が厳密にコントロールされている場合、間欠的断食を含むダイエットは、通常のダイエットよりも効果的であった、と研究チームは結論付けた。
 https://www.eurekalert.org/pub_releases/2019-01/uoa-ifc010719.php

〇オメガ-3系脂肪酸EPAとアスピリンが前がん性腸ポリープを減少させる
 EPAとアスピリンが大腸がんのリスクが高い患者の前がん性腸ポリープの数を減らすかもしれない、という英国リーズ大学からの研究報告。
 研究チームは。英国内53病院から内視鏡検査で大腸がんのリスクが高いと診断された約700名の患者を対象にランダム化二重盲検プラセボ(偽薬)対照臨床試験を実施した。参加者はランダムに、対照群176名、EPA群179名、アスピリン群177名、EPA+アスピリン群177名に振り分けられた。
1年間の介入試験の後、アスピリン摂取群は、プラセボ群に比べてポリープの数が平均22%有意に減少したことが明らかになった。EPA摂取群は9%減少したが有意ではなかった。けれども、脾彎曲部(左側)のポリープに限っていえば、プラセボに比べて25%減少した。
「予防はこの病気の一般的な鍵であり、広く入手可能で比較的安価な薬の組み合わせに可能性が見られたことは魅力的である」と英国・国立健康研究研究所(NIHR)のデビッド・クロスマン教授はコメントしている。

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-11/uol-aao111918.php