◆行政公表資料より

a.平成29年国民健康・栄養調査報告の公表 (厚生労働省)
高齢者の健康・生活習慣より
・エネルギー及びタンパク質の摂取量は、男女とも60歳代が最も高い。
・エネルギー摂取量に占める脂質摂取量の割合は、年齢が高いほど低く、炭水化物摂取量の割合は、年齢が高いほど、高い傾向にある。
・65 歳以上の低栄養傾向の者(BMIS20kg/m)の割合は、16.4%である。男女別にみると男性 12.5%、女性 19.6%であり、性・年齢階級別にみると、80歳以上では男女とも約2割が低栄養傾向にある。
 https://www.mhlw.go.jp/content/000451755.pdf

b.健康食品の安全性・有効性情報(医薬基盤・健康・栄養研究所)の更新
 「話題の食品成分の科学情報」>「プエラリア・ミリフィカについて」が更新されました(12月11日)。
  https://hfnet.nibiohn.go.jp/contents/detail673.html
 昨年の厚生労働省の調査結果等も盛り込まれています。

◆LINK de DIETより

c.赤肉の心臓病リスクにおける腸内細菌の役割
 定期的な赤肉(牛肉、豚肉)の摂取は、腸内細菌によるTMAOの生産を促進し、腎臓からの排泄を抑制することで心血管疾患のリスクを高めるようだ、という米国クリーブランドクリニックからの研究報告。

 研究チームは、先行研究において、腸内細菌が消化中に生成する副産物のひとつTMAO(トリメチルアミン N-オキシド)が、心筋梗塞や脳卒中など心血管疾患の発症へとつながる可能性を示していた。TMAOは、腸内細菌が赤肉、肝臓など動物製品に豊富なコリン、レシチン、カルニチンを代謝して作り出す。
 今回の食事介入研究において、研究チームは、赤肉を主要なたんぱく源とする食事が、白肉(家禽類など)または肉以外を主要なたんぱく源とする食事に比べて、有意に血中TMAOレベルを上昇させることを発見した。慢性的な赤肉の摂取は腸内細菌によるTMAOの生産を促進し、腎臓の排出効率を低下させた。赤肉食によって起こるどちらの反応もTMAOレベルの上昇に寄与し、これらは動脈硬化と心疾患の合併症の発症にリンクする。
 高濃度の血中TMAOは、心筋梗塞、脳卒中、早死の強力な予測因子であることが示されている。
研究チームは、113名の参加者にランダムな順番で、赤肉、白肉、肉以外(主として菜食主義食)のいずれかのたんぱく源をエネルギー比で25%含む完全な食事計画を実行した。各々の食事計画の間には洗い出し期間が設けられた。
 1か月の赤肉食の後、参加者の大部分は血中及び尿中のTMAOの上昇を経験した。赤肉食によって、白肉食および肉以外食の時の約3倍の上昇がみられたという。参加者の中には10倍増加した者もいた。
 研究チームはまた、慢性的な食事選択が腎臓による化合物の排泄効率に影響を及ぼすことも発見した。赤肉食はTMAOの排泄を低下させ、カルニチンとその代謝物の排泄を促進した。本研究は、この腎臓効果を示した最初のものであるという。
 https://academic.oup.com/eurheartj/advance-article-abstract/doi/10.1093/eurheartj/ehy799/5232723?redirectedFrom=fulltext

d.母乳哺育で母親の脂肪肝が減少?
 6か月以上母乳哺育を実施した母親は、中年期の非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)の発症リスクが低いようだ、という米国カリフォルニア大学からの研究報告。

 「母乳哺育が子供に有益であることは多年にわたって様々な研究が示唆しているところだが、今回の研究は、母乳哺育が母親自身の健康にも良いという近年増え始めたエビデンスに新たなエビデンスを追加するものである」と研究者はコメントしている。
 研究チームは、CARDIA研究参加者で、844名の黒人と白人の母親を2-5年ごとに30年間追跡調査した。25年目の時点で参加者はCT画像診断で脂肪肝の有無を調べられた。
データ解析の結果、6か月以上母乳哺育を行ったと報告した母親は、0-1か月以内と答えた母親に比べて、NAFLDの発症リスクが、50%以上低かったことが明らかになった。この関係は種々の交絡因子を調整後にもみられたという。
 https://www.journal-of-hepatology.eu/article/S0168-8278(18)32387-0/fulltext

e.家族との夕食は十代の食生活を良好に保つ
 家族と夕食を摂る習慣のある十代と若年成人は、家族の日々の管理、コミュニケーション、感情的繋がりが良好かどうかとは関係なく、より健康な食習慣をもつようだ、というカナダ・ゲルフ大学からの研究報告。
 
 研究チームは、2,700人以上の14~24歳の両親と共に住む参加者を対象に2011年に調査を実施した。参加者は、家族との夕食に回数を聞かれ、家族機能について、さらにフルーツ、野菜、加糖飲料、ファストフード、テイクアウト食品の摂取頻度を聞かれた。
 その結果、家族と共に夕食を摂る十代と若年成人は、より多くのフルーツと野菜を食べ、ファストフードとテイクアウトが少ないことを発見したという。
 「夕食のテーブルを囲むことは、魔法のひとつである」と筆頭研究者で博士候補生のキャスリン・ウォルトン栄養士は語っている。彼女は、ジェス・ヘインズ教授のもとで研究している。
 「それは家族が忙しい日々を会話し共に過ごし、問題を解決するためにスローダウンさせる時間である。それはまた両親が健康的な食行動のモデルとなる時間でもある。」
 https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2715616

◆大学・研究機関等公表資料より

f.透析患者に活性型ビタミンDを投与しても心血管リスクは低下しないことが明らかに (大阪市立大学)
 活性型ビタミンDを投与した透析患者の心血管リスクは低下しない(むしろ上昇傾向)ことが明らかになりました。4年間の追跡率は97.9%と非常に高く、信頼性の高いデータといえます。
 ※なお、本研究では副甲状腺ホルモン(PTH)が高くない患者を対象としており、活性型ビタミンDが標準治療とされる二次性副甲状腺機能亢進症を有する症例は対象外としています。
 https://www.osaka-cu.ac.jp/ja/news/2018/181212

g.「カルピス」づくりで「大切な人を想う”気持ち(愛情)”」が育まれることを実証(アサヒ飲料)
 子供が「カルピス」を親のためにつくった場合と、自分のためにつくった場合において、唾液中に含まれるオキシトシンの濃度を比較しました。その結果、「カルピス」を自分のためにつくる時よりも、お父さん、お母さんのためにつくった時に、より多くのオキシトシンが分泌されることが分かりました。
 この結果から子供(未就学児)が、大切な人(親)のために「カルピス」をつくるという一連の行為を通じて、「大切な人を想う“気持ち(愛情)”」が育まれることが示唆されました。
 https://www.asahiinryo.co.jp/company/newsrelease/2018/pick_1211.html