パシフィック大学 薬学・健康科学学部 薬局実習科
(米国カリフォルニア州ストックトン)
エド・ローガン助教授

University of the Pacific
Thomas J. Long School of Pharmacy and Health Sciences
Pharmacy Practice

Edward L. Rogan, PharmD, BCACP
Assistant Professor

――どうして薬剤師が健康食品を扱うべきとお考えですか?

エド・ローガン助教授(以下、エド):理由は患者さんにとってわれわれ薬剤師が最も身近な医療従事者だからです。
患者さんは薬局にふらりとやってきて薬剤師に気軽に質問ができます。他の医療従事者と相談するにはアポイントをとらないといけませんが、患者さんは店舗で買い物をしたり、商品を眺めたりしている間に浮かんだ質問を、薬剤師に気軽に投げかけることができます。
患者さんにとって薬剤師は身近な相談相手です。適切な商品を選ぶための知識、訓練を身に着けていて身近な場所にいます。

――どのくらいの頻度で相談が寄せられますか?

エド:患者さんの質問の頻度は店舗によりますが、たいていはハーブやサプリ、スーパーフードなどに関することです。来客数が多い店舗なら5分に1度は質問を受けるでしょう。
私も薬剤師になりたての頃、チェーンドラッグストアで働いて、ハーブやサプリ、スーパーフードなど(以下ナチュラルメディシン)や健康食品について、一日に50~100件の問い合わせを受けていました。最もよくある質問は、ニュースで取り上げられた成分や商品の事、友人や親戚から勧められた商品についてです。患者さんはそのような商品について、より知りたがります。

――ナチュラルメディシンに関して患者さんからの相談にのる時、最も気を付けていることは何ですか?

エド:ナチュラルメディシンに関する相談を受ける際に一番気を付けていることは、患者さんの現在の健康上の悩み、その背景、今飲んでいる薬などを理解することです。また、患者さんが関心をもち、選ぼうとしている健康食品、または薬剤師が患者さんに勧めようとしている健康食品が、患者さんにとって本当に安全で効き目があるかということです。

――ナチュラルメディシン・データベースを使ってどのようにアドバイスしていますか?

エド:私がナチュラルメディシン・データベースを気に入っている点は、最も完璧なデータベースであるという点です。
掲載されている成分や商品に関する情報が全てエビデンスに基づいて書かれています。市場には他のデータベースもいろいろありますが、情報が散在していて、いろいろと調べるには複数のデータベースを見ないといけません。
ナチュラルメディシン・データベースには医薬品との相互作用、安全性、有効性など全のことが網羅されていて、最新のエビデンスに基づいているという点で、機能的には医薬品データベースに近いものがあると思います。まだ、これ以上のデータベースには出会えていません。
医薬品以外のハーブやサプリ、スーパーフードなどを調べる時には必ずナチュラルメディシン・データベースを用います。医薬品との相互作用、食品同士の相互作用、栄養低減作用などを調べることができます。患者さんにサプリメントをお勧めしながら飲み合わせについてもアドバイスすることができるわけです。

――日本の薬剤師に向けて何かメッセージをいただけますか?日本では、薬剤師がお客様に健康食品を薦めることはあまりありません。

エド:それは健康食品についての情報が足りないからなのですか?あまり健康食品を売りたくないからなのですか?

――その両方だと思います。

エド:私の日本の薬剤師へのメッセージは、ナチュラルメディシン・データベースを使ってみたらどうですか?ということです。
ナチュラルメディシン・データベースは米国の薬剤師にとっても日本の薬剤師にとっても本当に重要なものだと思います。ナチュラルメディシン・データベースを使えば、患者さんのニーズにもっともっと応えることができるようになり、ますますプロ意識を持てるようになるはずです。

(収録 2018年5月)